「ミスト」🌫
という映画がありまして。スティーヴン・キングの「霧」という小説が原作。
今コロナ禍の状況だからこそ見た方が良いとの記事を見かけて・・・。
見てみました😀
あらすじは・・・
とある田舎の町でガラス窓を破るほどの嵐の翌日、母親を残してスーパーへ買い出しに出掛けた父子。
しかし、町の様子が少しおかしい・・・。軍人やパトカーが慌ただしく街を往来している🚔。
店内で買い物をしていると突然町中に響き渡るサイレンの音。
突然、男性が血を流しながら店内に飛び込んできます。
「霧の中に何かがいる・・・何かが彼をさらったんだ!ドアを閉めろ!!」
やがて、濃い霧が買い物客でいっぱいのスーパーに迫り、ついには町全体をのみこんだ!!
店内から逃げ出す人、車で逃げようとする人、全てを深い霧が覆い尽くします。
響く人の悲鳴・・・・😱。そして起こる大きな地震。
人々は店内に缶詰状態になります。
「外は死、この世の終わり」と狂信めいた発言で人々の不安を煽っていく女性。
怪物の存在を信じない人。ただただ、恐れる人。
その夜、霧の中の怪物が店内に襲撃し店内は大混乱・・・・。
店内の人々は次第に理性を失いはじめた・・・
という感じでお話が進んでいくのですが・・・😨
ここからは、ちょっとネタバレしますので・・・
それでも良い人はお付き合いください😀。
狂信めいた発言で人々の不安を煽っていく女性。
この女性がスーパー内での重要人物になります。
普段から変わった言動で皆から疎まれています。
ここでも最初はそうでした。
「自分は神と話せる」
「神の怒りにふれた!」
「聖書に書いてある!」
そう言ってもなかなか皆は耳を傾けません。
それどころか馬鹿にしています。
しかし、怪物たちの存在が明らかになり、その襲撃で犠牲者が出始め・・・
店内が大混乱に陥りだすと徐々にその女性の声に皆耳を傾け始めます。
やがては皆陶酔するようになります😅
そして、一宗教の教祖みたいな存在になるのです。
彼女は最終的に・・・
「助かるには生贄が必要だ!贖罪の血が必要だ」
と言い始め、皆を扇動して一人の若い軍人に襲い掛かります。
主人公が属する冷静さを失わなかった少人数のグループはその人達を見て、こんな会話をします。
「一度闇の中におかれ、恐怖を抱くと人は無法状態になる、粗暴で、原始的に・・・」
「恐怖にさらされると人はどんなことでもする、解決策を示す人物に見境もなくしたがってしまう。」
やがては主人公の子供が生贄にされそうになり、争いの末グループは店内から脱出します。
とここまでが映画のお話しです😀
コロナ禍でおこった様々な事を思い浮かべました。
一方的にテレビから色んな情報が流され、沢山の専門家や司会者やコメンテーターの発言。
SNSで拡散される色んな情報・・・。
「この情報は正しい」ということが確定されていなくても・・・
やはり、最もらしい情報に流されていていってしまいますよね・・😅
「こうだから、こうなんだよ!!」
とわかりやすい解説や解決策に飛びつきたくなるものです😅
どっちかというと、沢山ある知り得た情報の中で、
「自分が信じたい」とか「きっと、そうに違いない!!」
という情報を自ら選別して確かめもしないで流されていってしまう・・・
という感じでしょうか・・・。
そして恐怖心から起こる買い占めとそれに乗じた転売行為😓
だんだんイライラがつのり、攻撃的になり・・・
個人が個人を監視して、自分の考えにそぐわない人間をさらしあげて、攻撃し始める。
映画中の先ほどの会話の最後に
「人間は根本的に異常な生き物だよ。部屋に二人以上いれば最終的に殺し合う。だから政治と宗教がある。」
というくだりが出てきました。
昔読んだ本の中に出てきた。
内村鑑三さん(1861-1930)というキリスト教思想家の方の言葉。
を思い出しました。抜粋してまとめますと。
「金は兵力を支配し政治を支配し文明を支配する。
今や金なくしては国家は一日も成り立たない。
しかし、金よりも大切なものがある。それは知識だ。
知識は勢力であり、富を作り、幸福を増す、天然を征服しこれを利用する。
知識は最大の富源である。しかし、知識は誇りやすく、誤りやすい。
知識は脳を開くが心をひらくに足りない。
多くの利己主義の人を作ってしまう。だから知識の上に道徳が必要である。
富者の傲慢を破るために必要である。道徳は知識に勝って深く堅固なる力である。
しかし、道徳もまた人の力であれば、人と共に有限である。
道徳は硬き規則となりやすく、偽善と変じ易い。
道徳をして固き律法とならざしめんがために、道徳以上のものが要る、
それはすなわち信仰である」
改めて宗教はこの非常時の時、心がすさんだ時、何ができるのだろう・・🤔。
そんな想いを巡らせた映画でした。
最後15分。怒涛のラストがあるのです。
お時間ある方はぜひ見てください😄。