» 2013 » 11月

今から二年前のお話です。突然一件のお葬式の依頼が舞い込んできました。喪主は八十歳のおばあちゃん、亡くなられた方はご主人で七十九歳のおじいちゃん。親戚の方も少なく、お子さんがおられなかったこともあり、ごくごく近い方たちのみのお葬儀でした。

 四十九日も終わり、お仏壇を購入されて毎月お経にご自宅に伺うようになるとポツリポツリ色んなことをお話くださいました。

 「お上人さん、実はね~。私たちは、若い頃両親に反対されて駆け落ち同然に結婚したんですよ。私が水商売していましたから・・・。そんな女と結婚するなんて主人の両親は許さなかったんです、時代が時代でしたから・・・。

ほんと、幸せでした。結婚してすぐに妊娠して、私のこれまでの不幸な人生が一変しました。だけどね~。これからって時に私が2階の階段から足を踏み外してお腹の子供を流産してしまって、術後の経過が悪くてもう二度と子供ができない身体になってしまいました・・・

 なんでこんな体に・・。我が身の不幸を恨みました。だけど、主人はそんな私にそれまで以上に深い愛情を捧げてくれました。苦しい時も楽しい時も二人で手を取り合って生きてきました。

 お正月になると、神棚に上がったお酒をおろして、毎年『一年頑張ったね、これからも二人で頑張っていこうね、今年もよろしく』と乾杯して新年を祝うのが恒例の行事でした。年が一年、また一年過ぎていき、いつの間にか若かった私たちも中年になり、そしていつの間にか髪の毛が白くなり、シワが増えて、体のあちこち、痛いね~、なんて笑い合って・・・。死ぬときも片方が残るのは嫌だから、どっちが先に行くかで言い合いになったり・・。

 ずっと、そんな素敵な日常が続いていくものだって思っていたんです。

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 主人が突然病気になってしまって、もう余命もいくばくもないことを宣告されました、しばらくは入院していたのですが、結局最後は自宅で一緒に過ごすことにしたんです

 「しっかりしてよ。私が一人になってしまうやろ」

「そうたいね~、お前を一人にするわけにはいかんね~」

 症状がだんだんひどくなっていくと、私はつい弱気になって。

 「子供がいればね~」いつも口癖のようにいう私に、「おってもおらんでも一緒たい、お前がおればそれでよか」そんな話の繰り返しでした・・

 「うちは代々南無妙法蓮華経だったから、俺も南無妙法蓮華経で見送ってくれ」

 そう言って、最後の日、また会おうね、寂しくないから。待っていてね。お互いに「南無妙法蓮華経」と言いながら手を取り合って別れました。

 今は一人ですけど、このお仏壇があるから、こうやって毎月お参りにきてもらえるからこそ、お上人と一緒にお題目をお唱えすると、主人のことをいつも傍にかんじることができます。

 これからも、私がしっかりみてあげないといけないと思ってるんです。

 主人が寂しくないように・・。」

 お墓をお持ちではなかったので、当山の永代供養の場所に安置をしました。

 「私はいずれ主人のとなりにお願いします」

 区切られたスペースの中にきちんと夫婦ならんでの場所がとってあります。

 日蓮大聖人が夫に先立たれた持妙尼という檀信徒へご主人の命日にこんなお手紙を出されました。

 『昔から今にいたるまで、親子の別れといい、主従の別れといい、どちらの方が辛いということなく、いずれも苦痛なものなのですが、しかし、それらにもまして、たとえようもなく苦しいのは夫婦の別れです。

 いつか霊山浄土で再開できることを願い、法華経の題目をお唱えになってご供養なさいますように。』

 若いつもりでいる私たちも一日一日確実に年をとっていきます。

そして必ず今生での別れを告げるときがきます。

年をとって振り返った時に、こんな素敵な夫婦になれればいいなぁ・・・・そう思います。

立冬もすぎました。本格的に寒くなってきそうな気配が朝晩続いています。毎年徐々に秋が短くなり、急に冬がやってくるような感じがします。

さて、冬になりますと、空気が乾燥していることもあって夜の空は大変美しく星が輝きます。

 

美しく輝く夜空を見ていると、宮沢賢治の作品、「銀河鉄道の夜」を思い浮かべられる方もいらっしゃるのではないでしょうか?

 

主人公のジョバンニと親友のカムパネルラという二人の少年が銀河鉄道に乗って旅をするお話です。二人は銀河鉄道が北十字星から始まりどんどん南下していく旅の道中様々な人と出会います。その中のひとつのシーンで出会った家庭教師の青年と二人の子供達。

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家庭教師の青年が、氷山にぶつかって沈みゆく船で自分が受け持つ二人の子供達を救おうとしますが、ボートに乗せる途中、助けを待っているたくさんの子供たちを見て、他の子供たちを押しのけてこの子達を救うのが正しいことなのか?このまま神の前に行くほうが本当に彼らにとって幸福なことなのではないだろうか?それとも罪は自分がすべてかぶってこの子供たちを助けるべきか?葛藤します。

そして、結局は他の人たちを助けるために犠牲なってしまったこの青年と二人の子供達。

青年は燈台守りに

 

「何が幸せかわからないのです。本当にどんな辛いことでもそれが正しい道を進む中でのできごとなら、峠の上りも下りもみんな本当の幸福に近づく一足ずつですから。」

 

と慰められてこう答えます。

 

「ああ、そうです。ただ一番の幸いに至るために色々の悲しみもみんなおぼしめしです。」

 

また、あるとき会話の中でサソリの星座のお話が出てきます。

小さな虫を殺して食べていたサソリがある日、イタチに食べられそうになり逃げているとき井戸に落ち死ぬ瞬間、

 

「ああ、私は今までいくつもの命をとったかわからない。そしてその私が今度イタチにとられようとした時はあんなに一生懸命逃げた。それでもとうとうこんなになってしまった。・・・・・どうか神さま。私の心をご覧ください。こんなにむなしく命を捨てず、どうかこの次にはまことの皆の幸せのために私の体をおつかいください・・・」

 

と願い、その体は真っ赤な美しい火になって星座なった。

という話を聞き、二人は

 

「本当に皆の幸せのためなら僕の体なんて百ぺんやいてもかまわない」

 

しかし、このあと少年たちの間でこんな会話が出てきます

 

「けれども本当の幸いは一体何だろう・・・」

 

宮沢賢治は実は大変熱心な法華経信者でした。自分のことはさておいても誰かの幸せのために我が身を捧げるという行為は「菩薩行」と呼ばれ、法華経の教えの中でも重要なテーマなのです。

「本当の幸い」とは一体何でしょうか?

仏教では、本当の幸いを得るためには目先の利益を追い求めることではない。欲望は叶えば必ずまた新しい欲望を生み出してしまう。だからこそ、目先の欲望は一旦置いておき、本当の自分の内面の充実に目をむけることです。

そのためには、「雨ニモ負ケズ」の中でうたったように、自分というものを勘定に入れずにあらゆる人々を共に幸福に導く菩薩行を実践しなさいと教えてあるのです。

 

宮沢賢治は著述の中でこんな言葉を残しています。

 

「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」

 

「本当の幸い」とは一体何か?たまには夜空を見上げながら宮沢賢治の心に触れ、自分自身に問いかけてみるのもいいかもしれませんね。

11月8日 宗祖日蓮大聖人お会式法要・鬼子母尊神月例祭がありました。ご参拝くださった皆様誠にご苦労さまでございました

 法要後、荒尾、大牟田などでご活躍中の「井上輝義さんご夫妻・宮原三千人さん」の御三方によります津軽三味線のコンサートがありました。

初めて津軽三味線の音色を生で聴きましたが、すごい迫力です

お寺の雰囲気に自然に調和され、皆さん大満足の時間を過ごされました。

「和」の音というのはやっぱり良いものですね!!ありがとうございました!!

 

11月になりました。いよいよ、本年も残すところ2ヶ月ですね。

本年も大晦日12月31日 23:45~ 「大晦日竹灯篭 水行式を行います。

お寺の境内を竹灯篭の温かい光で照らし出し、一年間の穢れをおとし来る年の幸多きことを願いながら水行をします

毎年、ご参拝にこられた一般の方々にも希望する方に水行をしていただいております。

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難しいことはありません!健康である方なら大歓迎です

水行時の服装はご自由で構いません(水着でもOK)、希望される方には下帯などをお貸しします。

参加費などはいりません。老若男女、お体に自身のある方、一年の締めくくりに水行に参加されませんか?

希望される方、詳しく知りたい方はお電話かお気軽に

gisyun-gisen@myokokuji.info  にメールください。

なお、1月1日 0時からは 新春初参り お屠蘇やだご汁をお出ししています。参拝の方もお気軽にどうぞお参りください!

わらべうたベビーマッサージとは・・・・。

日本の伝統「わらべうた」を歌いながら、赤ちゃんの大好きなスキンシップ、マッサージを楽しむことができます

お母さん、お父さんの歌声で赤ちゃんはニコニコ

 マッサージで発達を促しつつ、お母さん、お父さんも癒される。

 そんな時間を過ごしてみませんか・・・

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     わらべうたベビーマッサージ教室

       日時  毎週 金曜日 10:00~(1時間程度)

        レッスン後お茶を飲みながらおしゃべりタイム。

場所  妙国寺(荒尾市万田239)

参加費  1回500円×4回

         本(CD付き)1、500円

持ち物  バスタオル一枚

             マッサージ後赤ちゃんの水分補給をします。

   *お子様の体調の悪い時や予防接種前後48時間は避けてご予約ください。

     ご予約はお電話でも、問い合わせフォームからのメールでも結構です。

                      保育士、わらべうたベビーマッサージインストラクター

                                         渡邊 紗知子