春になり例年に比べて遅咲きの桜も、ここ2,3日の雨と風であっという間に葉桜になってしまいましたね

 

先日、所用があり新幹線に乗ったときのお話しです

博多駅から新幹線に乗り、三人掛けの席の窓側に座りしばらく本を読んでいますと

「ココアイテイマスカ?」

とカタコトの日本語。

ふと見上げると大きなスーツケースを抱えた外国人のカップル。

「おぉ!どうぞどうぞ」

と新幹線でお隣が外国の方という初めての経験をしました

 

笑みを浮かべながら会釈したものの・・・

う~ん・・・・

何か喋ってほしそうだな・・・・。

何か喋った方がいいのかな・・・・。

なんだかモヤモヤし始めました・・・・

 

しかし、英語は僕は中学英語で止まっていますので喋れる英語は限られます

 

「ウ・・ウ・・ウェアーアーユー フロム?」

 

ひきつった笑顔で話しかけました

おそらく4,5割程度しか聞き取れませんでしたが・・・。

身振り手振りで得た情報はドイツから初めて日本に旅行に来られたということ、韓国経由で来られて1日かがりでこられたそうで・・・

今から岡山の鍋島というところへ行き、京都、東京と観光して帰るということ。

桜を見にきたのに残念ながらまだ咲いていなくてとっても残念だ!

ということ

 

手には桜、芸者、富士山の写真がセットのわかりやすい日本ガイドブック

おそらくその著者が行ってみて素晴らしいところが書いてあるんだと思います。

私達日本人も気が付かないような観光名所が細かく掲載されてありました。

 

少しづお互いに理解が進みつつなんか盛り上がってきたので

スマホの写真、お寺の写真を見せてあげました

「マイハウス イズ テンプル!!」

「オー!!!」

 

大晦日の竹灯籠水行式の写真です

 

「オー!ビューティフル!!」

 

おお!さすがこの竹灯籠の素晴らしさはドイツの方もわかってくださるのか

と感動しながら今度は水行の動画を見せました!

 

見ていて怪訝そうな顔

 

「ウィンター?」

「Yes!New Year’ s day!!」

 

自信満々に答えると

 

「ハッハッハー オー イッツ クレイジー」

 

と苦笑いされていました(笑)

 

その後も結構話は盛り上がり、ガイドブックを一緒に見たり、

スマホで日本の色んな所を紹介してるうちに広島駅につき、

「ドウモアリガトウ

笑顔で手をふって行かれました。

 

いやぁ・・・日本人として少しは「おもてなし」ができたかな・・・

 

と思い、さて眠るかと思い目をつぶったとき

 

「アイテイマスカ?」

 

とまたしてもカタコトノ日本語!!

 

まさか!と思い見るとまたしても外国の旅行者のお二人・・・

 

「どうぞどうぞ・・・」

 

笑顔でお隣のシートをご案内したのでした・・・。

 

10年前と比べると本当に外国からの旅行者の方々は格段に増えましたね・・

世界中から沢山の外国の方々が訪問されていらっしゃいます。

日本に興味をもってきていただけるというのはありがたいことですね。

あと10年もすればもっと増えるのかもしれません・・・

あの・・・聞き流しただけで話せるようになるやつ始めようかな・・・

 

さて、お経の中に「妙音菩薩」という菩薩さまのお話が出てきます

この妙音菩薩さまは神々やお坊さんや男の人女の人、子どもや龍、鬼神など・・・様々なありとあらゆる姿に身を変えて教えを説かれます。

なぜ、そんな様々な姿に変身されるのか?

それは、教え導く相手と同じ姿になる、同じ立場に立とうとされていらっしゃるからです。

人を教え導くときはまずその人を理解しなくてはいけません。

それは相手の立場に立って相手の気持ちになって初めてできるものです。

人と接するときも同じですね。

人間十人十色、思想も文化も宗教もそれぞれ違います。

まず、その人の立場に立って接しなければいい人間関係は築けませんね

 

「この人はこうだから」

そう決めつけてしまってはそこで終わりです

 

お互いにお互いがわからないから・・・

少しでも相手を理解しようと相手の立場に歩み寄ろうとするからこそ通じ合う心が生まれたわけです。

 

東京オリンピックに向けて外国からの旅行者の方々もこれからどんどん増えてくることでしょう。

「おもてなし」

という言葉はまず相手を理解しようとする心から始まるのかな・・・

そんなことを思った日でした