昨日よりお盆の期間に入りました🙂

お盆は地方によって違いますが13日~16日の間。

ご先祖様、故人が向こうの世界からこちらの世界へと帰って来られる期間です😊

妙國寺では先日総代の皆様にお手伝いいただき、お迎えの準備ができました。

今年も綺麗な盆提灯です😌

昨年は雨続きで涼しかったお盆でしたが・・・

今年のお盆は酷暑続きでしたね😫

結構バテてしまいました・・・。

9日から続いたお盆の回向も今日で一段落です😌

 

16日11時~はお盆施餓鬼法要です。

妙國寺にて、皆様のご先祖様や故人の方々を卒塔婆をお立てして供養いたします。

供養料は卒塔婆お一つで三千円です。

受付にてお申し込み下さいませ。

ネットからも受付できますので、こちらよりお申し込み下さい。

 

本年初盆を迎えられる方はお位牌を立てて供養します。

ご遺族の方々はどうぞお参りください😌

 

なお、コロナウイルス蔓延防止の為、当日は11時より住職挨拶の後法要を開始し、

順次ご焼香をされお弁当を持って退出していただく形をとります。

 

法要の様子は後日ホームページにて映像を流します😌。

今月のお寺の掲示板より。

金子みすゞさんの詩です😀

 

この詩を何度も読んでいますと・・

 

私達が今こうして生きている事も。

息をしていることすらも、生きているのではなく。

色んな環境や要因、または何か大きな存在に生かされているんだなと気が付くことができますね。

 

きっとそうやって純粋に色んな宗教も始まっていたんだなと思うのですが・・😅

 

最近のニュースを見るたびに、オウム教団のテロ事件の時もそうでしたが、

なんだか、宗教が金儲けや怪しい危険なものに見られているようで悲しくなります😥

 

どうしても宗教的思想は突き詰めていくと国、すなわち政治を動かさねば!となっていってしまうので、

政治に入り込もうとするのは仕方のない事なのかなとも思いますが・・・。

 

そこは絶対に一線を引くべきですね。

 

さて、もうすぐお盆です。

お盆といえばご先祖様が帰って来られる期間です😀

 

私達には2人の親がいて、祖父祖母が計4人います。

10代遡ると1024人、20代遡ると104万8576人、

30代遡ると10億7374万1824人の繋がりがあり、誰一人欠けても今の自分は存在しない訳です😅

 

今自分がいるのはそのご先祖様方の脈々と受け継がれてきた血の流れのおかげです😌

 

お盆はご先祖さまが帰ってこられる時期です。

 

誰しも決して一人で生きている訳ではない。

 

そんな事に気づけるお盆にしたいですね😌

 

夏です😅

ビックリするくらい毎日暑いですね🍉

我が家の愛犬も生まれて初めてのプールを楽しみましたよ😳

昨年はお盆の時期には大雨続きで涼しくなったのですが・・。

今年はどうなるでしょうね・・・😨

さて、8月の吉凶カレンダーを掲載いたします。

8月はお盆🍆

お盆と言えば、亡くなった方々ご先祖様が我が家に戻って来られる時期です。

是非仏壇にお供え物などされ、お迎えされてくださいね。

お墓参りもお忘れなく😌

熱中症対策もしっかりとされくださいね😥

 

よく、開運の為パワースポットや神社を巡る方々がいらっしゃいますが・・。

一番のパワースポットは皆さんのご先祖様がいらっしゃる場所、お墓です。

それぞれのご先祖様は皆さんにとって一番頼りになる神様です。

しっかりとお墓参りをされてくださいね😌

7月28日、千葉県にあります日蓮宗の大本山の一つ「清澄寺」

へと息子の度牒交付式へ参加してきました😀

 

日蓮宗では、僧侶を志す方はまず師匠を定めてその弟子となり、

得度を受けて度牒を交付されます。

度牒を交付されると日蓮宗から沙弥(しゃみ)という身分が与えられ、

お坊さんになるための第一歩を踏み出すことになります😄

 

全国から71名の幅広い年代の方々が参加されていました。

一泊二日の度牒交付式の予定でしたが、コロナ禍で一日だけの交付式に変更になり

ましたが、さすがにその日に帰るのは困難だったので・・・・

 

希望者はお寺の宿坊に宿泊可能ということでしたので、宿泊し、朝は日の出を拝みに

行き、朝勤にも参加させていただきました😄

 

息子は小学校六年生、私は小学校5年生の時にこの度牒交付式に参加しました。

色々懐かしく思い出しながら境内をゆっくりとお参りさせていただきました!

清澄寺は日蓮聖人が出家されたお寺で、日蓮宗の始まりの場所でもあります。

 

虚空蔵菩薩が祀ってあり、靄のかかった朝は更に神秘的な雰囲気でした😌

境内にあった木製のスマホスタンド。

これをどう使うか?

年が近い子たちでワキャワキャと色々と考えていましたのが面白くて写真を撮りました😆

 

息子の第一歩目ではありますが、私にとっても今年は住職になるためのスタートでもあります。

親子共々良い門出となりました😌

心を新たに精進してまいりたいと思います。

安倍元総理が銃撃でお亡くなりになられ・・。

参議院選挙があり・・。

熊本市内のお檀家さんへお盆のお経に行き(熊本市内は7月盆)。

 

三連休は安産祈願や人形供養、引っ越しのお祓いなど・・。

御朱印・御首題も北九州の方や、菊陽の方々にお出でいただき、

楽しいお話を沢山させていただきました。

新しい御首題も好評のようで、喜んでいただけて何よりです😌

 

様々な方々とご縁をいただいたこと、本当に嬉しく思いながら・・・

バタバタとしているうちに、もうすぐ子ども達は夏休み🌻です。

 

梅雨は明けたはずなのに雨も続きますね・・・。

先日、雨上がりに愛犬の散歩中に「蝸牛」さんに出会いました🐶

何故か美味しそうに見つめています・・😅。

今夜から明日にかけて線状降水体が発生するようで・・・。

自然の事とはいえ、被害が出ない事を祈念しております😟

 

さて、今月のお寺の掲示板は・・・

 

白隠禅師の言葉です。

白隠禅師は江戸時代に活躍された臨済宗の名僧です。

 

法華経にも縁のある方で、若い頃に法華経を読まれましたが、「こんな教えは何の値打ちもない」と法華経を捨てられました。

 

しかし、40歳を過ぎたころ、もう一度読んでみようという気になられ、秋深まりつつある頃、鈴虫の声に包まれた中、法華経を読まれ、その神髄にふれ感激され悟りを得られたというお話があります。

 

「良薬は口に苦し」 という言葉があります😵。

苦い薬こそ効き目が良い という意味に捉えている方も多いと思いますが・・・。

 

実はそれは勘違いなんです😰。

正確には

「本当に自分の事を思ってしてくれる適切な忠告ほど気分を害し、快く聞くことはできないものだけれども、きちんと聞き入れれば自分の役に立つ」

という意味です

 

人を傷つけるような悪口は別ですが・・・

 

何事においても、あなたの事を本当に思ってくれる人ほど厳しい事を言うものです。

案外そうした意見ほど身近な人から言われるあたりまえの事だったりします。

だからこそ耳が痛いのですよね・・・。

私もよく妻に良薬をいただいております😳。

 

苦く聞こえる言葉ほど自分にとってよく効く薬だと思いたいものですね。

7月に入りました😀

今年は梅雨は短いし、暑くなるのが早いし・・・。

7月入ったばかりなのに毎日35度を超えるという物凄く異常な事態ですね😅

そして、台風が例年より早く来ているのも大変不気味です😅

どうか被害がでませんように・・・。

 

さて、7月といえば土用の丑の日。

 

土用とは季節の変わり目の期間の事。

そしてその暑さが最も厳しいと言われるのがこの「丑の日」です。

 

体調も崩れやすくなりますのでどうぞお体ご自愛くださいね😀

 

今月7日は七夕です

七夕飾り、今年も本堂に設置しました🎋😀

お願いごとがある方はぜひ本堂で書いて吊るしてくださいね😄

週末(10日)くらいまでは設置しております。

最後は願いが叶いますようにお焚き上げしますね😁

 

七夕は日本に古くから伝わる「棚織津女(たなばたつめ)」の物語。

村の災厄を除いてもらうために棚織津女が機屋(布を織る部屋)にこもって天から

降りてくる神の一夜妻になるというお話👩

 

そして、

 

中国の夫婦であった牽牛と織女が仲が良すぎて天帝の機嫌を損ねて天の川をはさ

んで引き離されてしまい、一年に一度七月七日の夜に天の川にかかる橋で会う事

を許された👩👨

 

という伝説、奈良時代に日本に伝わり、棚織津女のお話しと合わさって現在の七夕

が生まれたと考えられているそうです。

 

願い事を書いて笹竹に結びつけて七夕飾りが盛んに行われるようになったのは、

江戸時代からだそうですよ😀

最近の事。

| ちょっとしたお話 |

お礼参り、初参りに来ていただきましたお二人の赤ちゃんです😀

とっても可愛らしい第三子の女の子。お参り中もすやすや眠っていましたよ😉

お兄ちゃん二人がとっても嬉しそうに可愛がっている姿が微笑ましかったです!

御祖父ちゃんやおばあちゃん、御家族の皆様も皆とっても幸せそうでしたよ😁

 

初参りに来れなかったからと、お礼参りに来てくださいました😁

とっても可愛らしい女の子。

思わず抱っこさせていただきました😆

お二人ともとっても安産だったと喜んでいただきました!

すくすくと育ってくださいね😊

 

そして、昨日は本当であれば万田小学校の2年生の皆さんが街探検で

お寺にいらっしゃる予定でしたが、雨でしたのでこちらから出張街探

検ということで万田小学校へ行ってきました😃

万田小学校は子ども達もお世話になっている小学校です😆

様子が学校のホームページに掲載されていたので・・・

気になる方は こちら から見てください。 

 

お寺の成り立ちやご先祖様の事、仏具の事、鬼子母神さまのこと・・。

仏具にふれたりしながら2時間目を使わせていただき子ども達と

とっても楽しく過ごさせていただきました😆

皆素直な良いお子様ばっかりで、話していてとっても楽しかったです!

 

感想のお手紙もその日のうちに先生が持ってきてくださり・・。

お一人お一人の感想や僕の似顔絵なんかも書いてくださったりして😂

とっても嬉しいプレゼントでした!

安産祈願と初参りに来てくれたお子さんや、イベントなどてお寺に遊び来てくれた

お子さんもいらっしゃったようです😄

妙國寺特製「あたまのよくなる?えんぴつ」もプレゼントさせていただきました😁

皆さんの未来が笑顔いっぱいであることを祈っています😀🙏

最近、仏壇の開眼(仏壇を家に迎えた時に行う儀式)と

閉眼(仏壇を処分する前に行う儀式)

が続いたので仏壇の事について書こうかなと思います😄

 

閉眼は「魂抜きをしてください」とお電話がかかってくることが多いです。

 

そもそも仏壇とは何か?

 

一番わかりやすく言うと、「浄土の姿をあらわしたもの」です。

 

日蓮宗は浄土の事を霊山浄土といいます。

お釈迦様の霊山浄土の世界にご先祖様、亡くなられた故人の方々が法華経、日蓮大聖人の教えに導かれ集っている姿が示されているのが家にある仏壇なのです。

ですから、こちらの世界とあちらの世界をつなぐガラス張りのドアみたいな感じを想像していただければわかりやすいかもしれませんね😄

 

 

お仏壇の中央に何があるか?で宗派がわかります。

 

中央にあるのは「本尊」と言ってその宗派によって一番大切にされている信仰の対象です。

阿弥陀如来様だったり、大日如来様だったり、お曼荼羅であったりします。

本尊は各宗派にとって一番大事でありますから大切に扱わないといけません。

仏壇の中は、お花、香、灯明(ろうそく)の三つで飾ります。

花と灯明はそれぞれ一対ずつ飾りその間位に香炉を据えて線香を立てます。

略式では仏壇に向かって左から花、香、灯明の順序で一列です。

 

花はできれば時おりおりの生花がいいですが、造花でも構いません。

 

線香は一本か三本、奇数本をたてます。

何故三本かは、「仏・法・僧」

 

仏=お釈迦様

法=お釈迦様の教え

僧=出家者

 

という意味や

「過去・現在・未来」

 

をあらわすと言われているようです😐

 

他に果物やお菓子、故人の好きだったものなどお供えします。

 

宗派によっては仏壇の中にお位牌や過去帳なども置かれます。

お位牌は、死者を供養しその菩提を弔う表示となるものです。

お位牌の牌は「籍」と言う意味で、死者の官位や姓名を記録し、

中国 宋 時代に禅宗で用いたのが始まりのようです。

 

禅宗が日本に伝わり、それに伴って次第に広まり、江戸時代に

一般化したと言われています。

 

49日までは白木のお位牌。

49日からは黒塗りのお位牌に変えます。

 

やはり、お位牌の処分についてもお問い合わせいただく事も多いです。

当寺でもご相談にのりますのでお気軽にお問い合わせください。

 

仏壇を安置する場所ですが、西、または北に背を向けるように、正面が東か南の方を向くようにします。

最近の仏壇はコンパクトになり、おしゃれな家具のようにもなりましたね。

家の中にも気兼ねなく安置できるようになったかと思います😀

 

魂抜きや仏壇のことなど、ご相談がございましたらお気軽にお尋ねください。

6月に入りました😄

今年は梅雨が早いと天気予報で言っていたので長い梅雨を想像していましたが、

まだまだ梅雨の気配は感じられませんね💧

しかし、寒暖の差は激しいですね。

体調壊さないように皆さんどうぞご自愛くださいね😄

運動会も終わり、昼間は気温が30度手前まで上がってきました。

21日は夏至、もう夏の訪れもすぐそこまで来ているような気がしますね😥

今月の吉凶カレンダーを掲載いたします。

ただ今のお寺の掲示板です!

大隈重信さんといえば、「青天を衝け」で大倉孝二さんが演じていらっしゃいました😉

その姿や立ち振る舞いは実際に大隈重信さんはこんな方だったんだ!

と納得してしまうような演技でしたね😃

 

「道が窮まる」

とは、追い詰められた時ですね。

 

人間は、色んな事情を抱え込んで抱え込み過ぎてしまうと、

想い詰めて選択肢の存在があるのを忘れてしまいます。

 

もっと他に選択できるのに、もっと他の道があるのに、

「これしかない」と自分で道を狭めてしまいがちなんです。

 

しかし、時間があってそこに人がいる限り道が窮まるという事はなく、

決して一人ではありません、誰かが必ず手を貸してくれます。

回り道をしてもいい、時間をかけて一つ一つ解決していけば道は開けていくはずです😃

 

最近読んだ本に「話す」という事は「放す」という事だと書いてありました。

自分の悩みを放す事によって、客観的に見ることができるようになるものです。

 

何か思い詰められた時は、どうぞ遠慮なくご相談くださいね。

 

メールからでも受け付けております。 こちら

先日、我が家の愛犬「くるみ」のお話をしました🐶

 

犬は日本では縄文時代から家畜として飼われていたという人間とはとても縁の深い動物です。

 

ジャータカ物語というお話があります。

これは、パーリ語で書かれた古代インドの仏教説話集。

 

簡単に言えばイソップ童話みたいなものです🐾

 

お釈迦様が釈迦族の王子としてこの世に生まれる以前、つまり前世のお話😊

 

ここではお釈迦様は天人、国王、大臣、長者、庶民、盗賊、あるいは象、猿、孔雀(くじゃく)、兎(うさぎ)、魚などの動物として生を受け、様々な善い行いや功徳を積まれます。

 

このジャータカ物語に犬が出てくるお話があります。

 

どんなお話かと言いますと・・・

 

昔、ある国の王様が、1頭の象を宝物のように、とても大切に飼っていました。

象のために立派な家を建て、水浴び用の池も造り、食事にも気を遣い、象番もつけて、

象は何一つ不自由なく暮らしていました。

 

しかし、近くにいる象番は象を可愛がるわけでもなく、餌の準備と掃除をするだけで

そっけない人間でしたので、象は一頭きり、とても孤独で寂しい思いをしていました😪

そんなある日、象の家に1匹の野良犬が迷い込んできました。

 

この犬は生まれた時から怖いもの知らず、勝手気ままに生きてきたので、自分より大きな象に怖がることもありません。象の家の中にズンズン入り、残した食べ物を食べ始めました。

 

家から一度も出たことがない象は、厚かましい犬の様子に、ただ驚くばかり。

 

目を丸くして見ていました。

 

犬は食べ終わり最後にピチャピチャと水を飲み

 

振り向くと、象はじっとこっちを見ています。犬はとっさに身構えました。

「こいつめ、何か文句があるのか?よし、もしこいつが怒ったら吠えてあの長い鼻に噛みついて逃げてやる」

 

しかし象はオドオドしてこちらを見るだけ、怒る気配もありません。

 

拍子抜けした犬は言いました。

 

「よぉ!俺に何か言いたい事でもあるのかい?」

 

すると象は・・

 

「あの・・・ぼくが食べ残したものなんかでごめんね」

 

「なんだそれ?おかしなやつだな!」

 

犬が大笑いすると象もつられて笑い、そして言いました。

 

「君はどこからきたの?外の世界の事を聞かせてくれない?」

 

犬はお腹も膨れましたので退屈しのぎに丁度良いと、少しだけ話をしました😊

 

さて帰るかと、犬が出て行こうとすると・・・

「あのさ、また明日、話を聞かせておくれよ。食べ物もちゃんと取っておくからさ」

 

「まぁ、気が向いたらな」

 

そう言い残して犬は出て行きました。

 

次の日、犬は食べ物にはありつけず、人間からは蹴飛ばされて、酷い目に遭ってしまいました。

 

「どうしようか・・・、象のやつは、世間知らずで面倒くさいけどなぁ・・・。

でも、あそこには食べ物もあるしなぁ・・・でも、俺の話を聞きたがってるから、まぁ行ってやるか」

 

犬は象の家に行きました。

 

「わぁ!よく来てくれたね!」

象は犬の顔を見るなり大喜びで、取っておいた食べ物を犬に食べさせました。

 

食べ終わると犬は、思い出話を始めました。

 

家族の話、楽しく暮らした時の事、しかし離れ離れになってしまった兄弟たち、そして人間にいじめられ辛かった時の事、思い出しながらつい涙がポロポロとこぼれてしまいました。

 

すると、隣で犬の話を聞いていた象が、ポロポロともらい泣きをしているではありませんか。

 

象に弱音を見せてしまった犬はなんだか恥ずかしくなってしまって、

 

「ちぇっ、世間知らずなやつめ」 そう言って外に飛び出しました。

 

象は、後ろから声を掛けました。

 

「また来てよ。待ってるから」

それから2~3日、犬は象の所に行きませんでした。

 

何となく、何をやっても気分が晴れないし、心のどこかで象のことが気になって仕方がありません。

 

「お腹も空いてきたし、そろそろあいつのところへ行ってやるかな」

 

照れくさそうに犬が顔を出すと、象は飛び上がって喜びました。

 

「そんなに騒ぐなよ~」

 

犬もなんだかとっても嬉しくなり、しっぽを振りたいのを我慢してそっけない態度で

ご飯を食べ、今度は楽しい話ばかりをしました。

 

 やがて夜になり、犬が出ていこうとすると、

 

「ねぇ、どこへ帰るの?」

「どこと言われても・・・」

 

象に尋ねられ、犬は口ごもると、

 

「君さえ良ければ、ずっとここにいてくれないかい?」

 

象の意外な申し出に、犬はびっくりしましたが象のまっすぐな気持ちに嬉しくなり

 

「ここにいてもいいのかい?」

「もちろんだよ」

 

犬はとうとう嬉しさを堪えきれず、しっぽを振って家の中を走り回りました。

 

それからは象と犬は、食べるときも寝るときも、いつも一緒に過ごしました。

 

ところがある日、近くに住む村人が犬を見て、

「あの犬をうちの番犬に欲しいんだけど譲ってくれないかい?」

 

象番に頼みました。

象番は2匹が仲の良いことを知っていましたが、村人からお金をもらい

知らん顔をして、犬を渡してしまったのです。

 

引き離された像と犬は、鳴いて騒ぎました😭

 

しかし、どうすることもできませんでした。

 

それ以後、象はすっかり元気がなくなってしまいました。

食事もせず、水も飲まず、大好きな水浴びさえしなくなりました。

 

心配した王様は、象の体を調べさせました。

 

しかし、これといった病気は見つかりません。

大臣に原因を調べるよう命令しました。

 

大臣は象番を問い詰めると、とうとう仲良くしていた犬のことを白状したのです。

 

「象番よ、犬を渡したその村人は一体どこに住んでいるのだ」

「申し訳ございません。私の知らない男でございました」

 

そこで大臣は、家来たちに太鼓を叩いて村中を、

「象と一緒にいた犬を連れ帰った者に罰を与える」

と叫びながら回らせました。

 

その声は犬を連れ帰った村人の耳に届きました。

村人はびっくりして、慌てて犬を繋いでいたロープをほどいて離しました。

 

自由になった犬はものすごい速さで象の家に向かって走っていきます。

 

そして、象の元へ飛び込みました。

 

犬を見るなり象は大きな声で鳴いて喜びました。

鼻先で犬をくるりと抱え、自分の頭の上に乗せました。

 

こうして再開することのできた象と犬は、いつまでもいつまでも仲良く暮らしたということです。

 

なんだか、ほんわかするとても良いお話ですね。

 

このお話の象さんのように、柔和な素直な心で、出会う人出会う人に接することができたなら人間関係は円滑になりますし、沢山の人を幸せにできますね。

 

法華経の中に、一切衆生喜見菩薩という菩薩さまが登場します。

 

この菩薩さまはその名の通り、会えば誰しもが喜ばざるを得ないというお方で、どんな人もたちまちに笑顔にしてしまうという素敵な菩薩さまなのです。

 

それだけでも凄いのに、一切衆生喜見菩薩さまは仏道を精進して「現一切色心三昧」という全ての存在に対応してどんな姿でも現すことができるという神通力を得ます。

 

出会った人の望む姿に変化して、その人の最大の笑顔を引き出す。

そして、幸せになっていただく。

 

ドラゴンクエストの変化の杖というアイテムがあれば、可能なのでしょうが・・・。

現実的にそれは、難しい事ですね💦

 

肝心なことは、水のような柔軟な心で人に向き合うことかと思います。

 

水はその器に応じて自由にその姿を変化させます。

全てを流してしまう力強さも見せますが、時には乾いた土や人、動物を潤し、癒してくれます。

 

「これが自分だ!」という拘りも時には大切ですが、状況やその人に応じて柔軟に対応するという事は、出会った人を幸せにする第一歩なのかもしれませんね。

 

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