» 2022 » 4月 » 06

4月8日は花まつり

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4月8日は仏教の創始者「お釈迦様」のお誕生日です。

このお誕生日のお祝いの行事を

「花まつり」と言います🌸

 

お釈迦様のお母様が出産の為に実家に帰られる途中。

休憩の為に立ち寄ったルンビニーの花園の中、花を取ろうと右手を上方に伸ばされたその時。

その右わきからお生まれになったと言われています。

生まれてすぐに七歩歩かれ、右手で天を左手で地を指し、「天上天下唯我独尊」(我にまさるほとけなし)と宣言されました😃

 

七歩歩かれたという事は、ぐるぐる生まれ変わる 地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天上 の六つの世界 

六道輪廻を越えて仏として生まれてきたという事を象徴し、

 

「天上天下唯我独尊」の宣言は、

 

私こそが生きとし生けるものを全て救っていくのだ

 

という決意表明でもあります。

 

花まつりは宗派を越えてほとんどのお寺で境内にルンビニーの花園に見立てた小さなお堂を作り、そこにお釈迦様の誕生された姿の仏像を安置し甘茶を注いでお参りします😊

これは、お釈迦様が生まれた時、喜んだ竜王が甘露の雨を注いだという伝説によるものです。
花まつりはインドで起こり、日本には奈良時代に伝わってきたと言われます。

当時は釈迦像に五種の香水を注いでいたようですが、江戸時代になると甘茶に変わっていきました。

甘茶は飲むとノンカロリーで抗アレルギー作用、抗菌作用など身体にとっても良いですよ😃

 

そして、甘茶で墨をすり紙に

 

「千はやぶる卯月八日は吉日よ

 神さけ虫を成敗ぞする」 

 

と書いて戸口に逆にして貼っておくと虫よけにもなるそうです。

 

当山の甘茶は 渡邊家の本家 山口県 鳴滝山 龍泉寺にて育っている

天然のアマチャの葉を乾燥させて、毎年送って頂いております😅

美味しいですよ~😃

 

そして、何故か毎年の恒例になっていますが・・・

駅弁についていた懐かしのポリ茶瓶容器にお入れしてお渡しします。

4月8日(金)11時~

「花まつり/月例鬼子母神祭」にてお配りしています😉

 

お参り、法話、おとき(昼食)まで入れて一時間くらいです。

参加費はお一人500円くらい(お気持ちで)😃

どなたでもお参りできますのでご遠慮なく是非お参りくださいね😃 

発心

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「あなたにとっての発心は何ですか?」

数年前に受講した「未来の住職塾」というお坊さんの学校で質問され。

いくつか思いつくものの・・・😶

 

自分にとって一体、「発心」とは何だったんだろう?と考えていました😑

 

「発心」とは、 普通の意味では

 

「物事を始めようと思い立つこと」

 

なのですが・・

 

お坊さんですので、仏教的な意味では、

 

悟りを得ようとする心を起こすこと。仏門に入る事。

菩薩の修行に入る決意。

 

という意味があります。

 

菩薩の修行に入る決意、とは・・・

 

簡単に言えば

「誰かが幸せになれるよう、救うため頑張ろう」

と修行をすることです。

 

先日、一人の檀信徒の90歳の中村さんという男性の方が旅立たれました。

お子さまは遠方で、奥様は早く亡くなられたので、一人暮らし。

背が高く、とっても温和でダンディな方でした。

よくお寺にもお参りくださり、回向に伺うといつもお経を一緒に読まれる信仰熱心な方でした。

 

12年前、私が100日間の日蓮宗大荒行堂に入行する時、壮行会にも来てくださいました。

初めての荒行で、不安いっぱいの中、身命を賭して入る修行ですので、

「どんなことがあってもやり遂げるぞ」と覚悟も決めていました。

 

お一人お一人、

「命をかけて頑張ってください!」

「必ずやり遂げて帰ってきてください!」

 

そんな、お声掛けをいただく中、中村さんは・・・

 

「私はお寺の大切なお上人ですから、死んでほしくない。体も悪くしてほしくない。

 もう駄目だと思ったら、修行はやめて帰って来てください。待ってますから」

 

そう仰ったんです。

張りつめて力いっぱいに身構えていた自分。

すとん、と力が抜け・・・

 

こんな風に思っていただける方もいらっしゃるのだと涙が出るほど嬉しかったのを覚えています。

 

この修行を終えたら妙國寺を頼ってくださる方々を法華経で導き、救っていきたい!

そんなお坊さんになるために自分の精一杯を捧げよう。

 

あの時、そう決意しました。

 

色んなきっかけで大なり小なり発心はありましたが、

あの決意こそが自分にとって一番大きな発心でした😊

 

中村さんは徐々に足や体が不自由になられ、それでも奥様の御命日には一緒にお経をあげて・・。

自宅にてお一人で頑張っておられましたが、しばらくすると、施設に入所されてお会いする機会も無くなってしまいました。

 

あの時の御礼を言わなくては・・。

と思いながらも・・・結局言う事ができませんでした。

 

お葬式の日、棺の中にはいつもの中村さんの穏やかなお顔がありました。

 

あの時、あの言葉で私を導いてくださって本当にありがとうございました。

 

ゆっくり休まれてください。

また、あちらでお会いしましょうね。 

 

手を合わせ、そうお話ししました。

 

沢山の方々に導かれて、今私はここに居ます。

 

あの時の発心。

 

忘れることなく、これからも精進していかねばと思います🍀